ミラーニューロン
・ミラーニューロンとは
ミラーニューロンというのは、霊長類などの脳内で”自ら行動するとき”と”他の個体が行動するのを見ているとき”の両方で活動する神経細胞です。
他の個体が行動するのを見ているときでも自分自身が同じ行動を取っているかのように反応するため【ミラー】の名が付きました。
人間では、前運動野と下頭頂葉においてミラーニューロンと一致した脳の活動が観測されています。
・ミラーニューロンの作用の仕方
例えば、このように
隣の人があくびをしていたらあくびがうつってしまったとか、自分も眠くなってしまったりとか、
こういうテレビのハプニング映像などを見ていて思わず目を背けていたり、いつの間にか顔がしかめっ面になってしまっていたりとか
また、映画とかで
こういう見降ろしシーンってありますよね。
こういうもので、何というか・・・
『ヒュンッ』
っていう感情が込み上げてきたり・・。
つまり人間は、この【ミラーニューロン】の作用によって、
”他者の行動や感じた事を自分の事のように感じる事ができる”
こういう能力があるという事なのです。
そして人間というのは、この能力を普段の生活の至る所で自然と活用している物なのです。
・スポーツでも
なにかスポーツをするときでも、上手い選手のプレーとかをじっくり観察して参考にしますよね。そしてイメージトレーニングを行う。
これもやはり、ミラーニューロンの作用のおかげなのです。
被験者の頭に脳波を計測する装置を取り付けて座らせて、目の前で”ゴルフのスイング”をすると、それを観察した被験者もゴルフのスイングをするときと同じ部分の脳が活性化するという事です。
・情けは人の為ならず
例えば、ボランティアなどの活動をして気持ちよさを感じたり、”運転中に道を譲ってあげたら相手が嬉しそうにしてくれて、こっちまで嬉しくなってしまった”
こういう経験ってありませんか。
やって良かったな~、親切にして良かったな~って思える瞬間ですよね!
よく、『情けは人の為ならず』という言葉を聞きますよね。
これは、人に親切をすればその人がまた違う人に親切をして、巡り巡って自分に返って来ますよ、という言葉です。
しかし、私達人間には【ミラーニューロン】というものが存在している為、実は
”親切にされて喜んでいる相手の顔を見た”
既にその時点でもう自分にその喜びは返って来ているのです。
そして更に”時間差”で巡り巡った親切も自分に返って来たとしたら・・・。
当協会の【幸せ脳の作り方】では、このミラーニューロンの考え方に基づいて講座を行っています。
・与える喜び
ミラーニューロンの作用によって与える事に価値を見出したとしても、そこに”見返り”を求めてしまっては幸せは返ってこないでしょう。
何かを期待している”よこしまな”感情が、相手に対してもミラーニューロンで伝わっているからかもしれないですね。
また、【自己犠牲】を伴うものも同一です。自分の身を切り何かを差し出しても、大抵の人はその必死さが伝わり
「ノーセンキュー」
となりますよね。
本当に相手を喜ばせたい。見返りを求めず、むしろこちらの幸せのおすそ分けをしたい。そういった形が、
『与えるものはそれ以上に与えられる』
という事に繋がるのではないでしょうか。
・ふれ合いでも・・・
ふれ合うことによって分泌される
『幸せホルモン』『愛情ホルモン』
とも呼ばれるオキシトシンですが、なんと実は、”ふれられて喜んでいる人”よりも”ふれている人”の方がたくさん分泌されるのです!
つまり、ふれられて喜んでいる人を見てたら、こっちまで嬉しくなってしまった、ということですよね。
これもやはり、ミラーニューロンの影響だと考えられますよね。
こういう事も当協会のfeelcareセラピスト講座でお伝えしています。
人間というのは自分が思っているよりも周りの影響を受けているものです。
自分がどこにフォーカスしているのか、どんな環境に身を置いているのか、どのような人と行動を共にしているのか。
”成功したければ、成功者と付き合いなさい”
こういった事は良く聞きますが、成功者と一緒にいる時間が多ければ多いほど、成功者の行動や思考が”ミラーニューロン”によって伝染するわけです。
自分が影響を受けたいものを選ぶ。
自分が影響を受けたい人と接する。
意識的にそれらを考えて行動して行けば、ミラーニューロンがそれを自分に与えてくれる。
つまりはそれが
”人と人による引き寄せ”
であったり
”人脈の引き寄せ”
という事なのではないでしょうか。
気持ちのいい人や憧れの人と付き合っていけば、【引き寄せの法則】発動待ったなし!ですよね。